成田発セブ行きのユナイテッド航空便が、貨物室の出火警告により関西空港へ緊急着陸しました。乗客・乗員142人全員が緊急脱出スライド(シューター)で避難し、5人が負傷する事態となりました。国土交通省は「重大インシデント」に認定し、原因調査が進められています。
- 成田発セブ行きのユナイテッド航空32便が関西空港へ緊急着陸
- 乗客135人・乗員7人の計142人がシューターで脱出
- 乗客5人が軽傷、国交省は重大インシデントに認定
- 貨物室の出火警告が発端、原因調査が開始
事件・不祥事の概要(何が起きたか)
2025年9月12日午後7時すぎ、ユナイテッド航空32便(成田発セブ行き)が貨物室の出火警告を受け、関西空港に緊急着陸しました。飛行機は誘導路に停止後、142人全員が緊急脱出スライドで機外へ避難しました。
発生の背景・原因
国交省によると、太平洋上空を飛行中に貨物室で「出火」を示す警告が作動したことが原因とされています。実際の火災の有無は現時点では確認されておらず、調査官が原因を特定するための調査を進めています。
関係者の動向・コメント
乗客の証言では、「焦げ臭い感じでパニックになった」「CAが『走って!』と叫んだ」といった緊迫した状況が伝えられています。また、「子どもが泣き出し、アナウンスで『Get out!』と強く指示された」との証言もあり、機内の混乱が浮き彫りになっています。
被害状況や人数
乗客5人が負傷しました。80代の日本人女性と50代の外国人女性が打撲傷を負い、他にも3人が軽傷を報告しています。負傷はいずれもシューターでの脱出時に発生したとみられます。
行政・警察・企業の対応
国交省は運輸安全委員会に担当調査官を派遣し、重大インシデントとして調査を開始しました。航空会社であるユナイテッド航空も、原因究明と再発防止策の検討に入っています。関西空港では緊急着陸に伴い、A滑走路が一時閉鎖されました。
専門家の見解や分析
航空安全の専門家は「貨物室は過去にも出火リスクが指摘されており、リチウム電池など危険物輸送の可能性も否定できない」と指摘しています。また、「シューター脱出は負傷リスクが高いため、冷静な誘導が不可欠」との声も上がっています。
SNS・世間の反応
X(旧Twitter)では「命が助かってよかった」「機内での恐怖が想像できない」といった声が多数投稿されています。一方で、「貨物室火災のリスク管理を徹底すべき」「航空会社の対応を透明化すべき」との厳しい意見も見られます。
今後の見通し・影響
ユナイテッド航空は、全乗客の補償や代替便の手配を進めています。国交省の調査結果次第では、国際的な航空安全基準の見直しや貨物管理体制の強化につながる可能性があります。
FAQ
Q1. 乗客は全員無事でしたか?
はい、全員無事に脱出しましたが、5人が軽傷を負いました。
Q2. 実際に火災は起きていたのですか?
警告表示は出ましたが、現時点で実際の火災は確認されていません。
Q3. 今後の運航に影響はありますか?
関西空港の滑走路は一時閉鎖されましたが、原因究明後の再発防止策次第で運航に影響が及ぶ可能性があります。
まとめ
今回のユナイテッド航空便の緊急着陸は、貨物室出火の警告によって引き起こされた重大インシデントでした。142人全員が無事脱出したものの、負傷者も出ており、今後の航空安全対策に大きな課題を投げかけています。調査結果を踏まえ、国際的な航空安全基準や貨物管理体制の見直しが求められるでしょう。
