今、紅茶の人気が急上昇しています。スターバックスが紅茶専門店を出店するなど、若い世代を中心に紅茶を楽しむ動きが広がり、コンビニでも紅茶専用マシンを導入するなど各社が注力しています。
その背景には、コーヒー豆の価格高騰や、罪悪感なく楽しめる飲み物としての紅茶の魅力があります。
しかし、紅茶にもカフェインが含まれており、飲みすぎには注意が必要です。
- 紅茶に含まれるカフェイン量や摂取目安
- 「紅茶の時間」を豊かにするためのポイント
今の紅茶ブームを、健康的に楽しむためのヒントを探っていきます。
紅茶のカフェイン含有量
紅茶に含まれるカフェインは、一般的に100mlあたり約30mgとされており、コップ1杯分で約60mg、ペットボトル1本では約150mgほどになります。
コーヒーと比較すると、紅茶のカフェイン含有量は約半分程度に抑えられています。
| 飲料 | 100mlあたりのカフェイン量 | 1杯あたり（150〜200ml） |
|---|---|---|
| 紅茶 | 約30mg | 約45〜60mg |
| コーヒー | 約60mg | 約90mg |
紅茶のカフェイン含有量は、抽出時間や茶葉の量、使用するお湯の温度などによっても変動しますが、上記の表はあくまでも一般的な目安となります。
実際に自宅で紅茶をいれる際にも、お湯に茶葉を浸す時間が長いほどカフェインの抽出量は増える傾向があります。
またティーバッグとリーフティーではカフェインの含有量に差が生じることがあるため、カフェイン摂取を気にする方は抽出方法にも注意が必要です。
カフェインの摂取が人体に与える影響
カフェインは中枢神経に作用する成分であり、適量を摂取すれば眠気覚ましや集中力向上、さらには軽度の気分高揚や利尿作用といった働きが期待されます。
そのため、仕事中や勉強中に紅茶やコーヒーを飲む人も多く見られます。
しかしながらカフェインの過剰摂取には注意が必要です。
摂り過ぎると以下のような不調を感じるケースもあります。
- めまい
- 心拍数の増加
- 興奮や不安感
- 手足の震え
- 不眠症
- 吐き気や下痢
また胃酸分泌の促進によって胃への負担がかかることもあります。
特に空腹時のカフェイン摂取は、胃の不快感や胸焼けを引き起こすことがあるため注意が必要です。
加えてカフェインは睡眠の質を低下させる可能性もあるため、就寝前に紅茶を飲むのは控えたほうがよいでしょう。
さらに妊娠中の女性や子どもはカフェインの影響を受けやすく、少量でも不調につながる場合があります。
そのためカフェイン感受性の高い方は特に摂取量に配慮する必要があります。
紅茶の摂取量目安
カフェインの1日あたりの摂取上限は、健康な成人で約400mg、妊娠中の女性では約300mg、子どもは体重1kgあたり約3mgとされています。
この基準に従えば、紅茶1杯に含まれる約60mgのカフェインから計算して、健康な大人は紅茶を1日6〜7杯まで飲んでも問題ないということになります。
ただし、カフェインは紅茶だけでなくコーヒー、緑茶、エナジードリンク、チョコレートなど多くの食品や飲料に含まれているため、総摂取量を把握することが大切です。
一見健康的な食生活を送っているつもりでも、複数のカフェイン源を重ねて摂ってしまうことで過剰になるケースもあります。
- 健康な大人：約400mg（紅茶約6〜7杯相当）
- 妊娠中の女性：約300mg（紅茶約5杯相当）
- 子ども：体重1kgあたり約3mg（例 20kgの子どもは60mg＝紅茶1杯まで）
紅茶が好きな方でも、上限を意識することで安全に日常に取り入れることができます。
カフェイン摂取量の目安を知り紅茶の時間を楽しもう
紅茶は日々の暮らしに潤いと癒しを与えてくれる飲み物の一つです。
カフェインの量を把握しつつ楽しむことで、心地よいリフレッシュやリラックス効果を得ることができます。
特に朝の目覚めや昼下がりの休憩タイムに紅茶を取り入れることで、気分転換にもなります。
一方で夕方以降のカフェイン摂取は、入眠を妨げる原因となることもあります。
寝つきが悪い人や夜中に目覚めやすい人は、カフェインを含まないハーブティーなどに切り替えることも検討するとよいでしょう。
紅茶にはカフェイン以外にも、テアニンやタンニンといった成分が含まれています。
テアニンはリラックス作用を持ち、カフェインの刺激を和らげるといわれており、紅茶がコーヒーに比べて穏やかに作用する理由のひとつとなっています。
また、タンニンには抗酸化作用や抗菌作用があり、口内環境を整えたり体の老化を防ぐ働きも期待されています。
このように紅茶にはさまざまな有用成分が含まれており、カフェインの摂取量さえコントロールすれば健康的な飲み物として暮らしに取り入れることができます。
材料から探す・料理から探す
紅茶はそのまま飲むだけでなく、アレンジの幅が広いことでも知られています。
ストレートティーはもちろん、ミルクティーやレモンティー、スパイスを加えたチャイなど多様な楽しみ方が可能です。
さらに紅茶はお菓子作りや料理の材料としても活用されています。
シフォンケーキやパウンドケーキに茶葉を練り込んだり、ミルクティー風味のプリンやクッキーなど、紅茶の香りと味わいを生かしたレシピは多数あります。
料理に取り入れることで、いつものメニューがワンランク上の味わいになることもあります。
紅茶の種類や産地によっても味や香りは大きく異なります。
アールグレイやダージリン、アッサムなど、風味豊かな紅茶の世界を探求するのもおすすめです。
お気に入りの紅茶とともに、心穏やかなひとときを過ごしてみてください。
まとめ
- 紅茶のカフェインは、種類や抽出時間により差があります。
- 一般的な紅茶一杯には、約30から50ミリグラムのカフェインが含まれます。
- 一日のカフェイン摂取目安は、成人で400ミリグラム未満が推奨されています。
- ミルクやハーブを加えることで、紅茶の楽しみ方が広がります。
- 就寝前や空腹時の紅茶は、控えるなど飲むタイミングも工夫が必要です。
- 紅茶の香りや味を味わう時間が、心身のリラックスにつながります。
